取引銀行に、リスケを申し出したら「再生支援協議会に相談してください」と言われたが、どうしたら良いか?の質問が最近多くなっています。
今回は「再生支援協議会」とはなにか? そしてどのように対応したらよいのかについてお話をさせて頂きます。
▽「再生支援協議会」は全国47都道府県にある「再生の相談窓口」です。
再生支援協議会とは
(以下、「東京都中小企業再生支援協議会」HPより抜粋)
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中小企業の事業再生に向けた取り組みを支援する「国の公的機関」(経済産業省委託事業)として47都道府県に設置されており、東京都では東京商工会議所が受託・運営しています。
窓口相談では、経験豊富な事業再生支援の専門家(金融機関経験者、公認会計士、税理士、中小企業診断士等)が、 中小企業経営者からのご相談を無料でお受けしています。
取引金融機関への対応方法や資金繰り・事業計画の作成でお困りの方、あるいは、自社の企業健康診断をして欲しいという方まで、幅広くご相談を受付けております。
再生支援協議会は、いわば「企業版の地域総合病院」として、 がんばる中小企業を支援しています。
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と記載されており、銀行と企業の間に立った立場で金融機関との折衝を担う役割を担っております。
1次支援は無料相談で、2次支援に進むと専門の対策チームのもとで事業計画の策定や銀行との折衝を行います。(2次支援は有料になります)
▽銀行からの提案は、貴社に対して「さじを投げた」とも言える
ただし、本来は事業計画の策定や、その内容については、メインバンクの担当者が親身に相談に乗ってあげるのが筋だと私は考えております。
本来の業務を「再生支援協議会」にいわば「丸投げ」してしまうのも、顧客を放置してしまうといった見方もできます。
また、銀行の担当者が稟議に「支援協議会相談済み」との文言を書きたいがために提案をしているのではないかと思われるケースも散見されます。
(銀行ができないことをやるために協議会が発足したとも言えますが)
つまり、メインバンクとしては、「支援協議会」の「お墨付き」が欲しいと言っているのです。
▽自力で改善計画書を作成し、自力で交渉することはダメなのか?
もちろん、「支援協議会」に頼らずに、自力で計画書を作成し、自力で交渉をすることはOKです。
(私のクライアントは一切協議会には頼っておりません)
銀行が求めているのは「客観性」「信頼性」を求めており、その数字の「信憑性」が欲しいことから協議会に委ねたいのが本音でしょう。
では、「数字の信憑性」を担保するにはなにが必要なのか
〇売上計画の妥当性(現状維持の売上を前提とした厳しめの計画)
〇聖域なきコスト削減努力(身を削る姿勢をどう見せるか)
この2点に尽きます。
この2点を自力でできる企業においては、支援協議会に頼る必要もないのです。
取引銀行に支援協議会に相談してほしいと言われている企業がありましたら、是非弊社にご相談ください。
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徳永 貴則
(株)スペースワン 代表取締役 金融税理士アドバイザー講座主催
大和銀行(現りそな銀行)にて、都内を中心に主に法人融資の新規開拓業務を行う。その後、本店融資部・審査部門を歴任。2,000社以上の融資に携わる。これらの経験を活かし㈱スペースワンを創設。銀行融資のコンサルをはじめ、事業再生や経営改善のアドバイスも行っている。
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