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VOL.44 経営改善計画書の価値は『80%達成ルール』にある

リスジュール(以下リスケ)を実施している企業は「経営改善計画書」の提出をすることが義務になっております。
その際に、どのくらいの達成度だと銀行が納得するかの話によくなります。

つい、先日もクライアントの取引銀行と話をした際に、達成ラインの話が出ておりました。

今回は金融機関でのルールとなっている「80%ライン」についてお話をさせて頂きます。

▽「80%」のラインは「金融検査マニュアル」が根拠にある。

改善計画書の計画値に対しての「合格ライン」というものがあります。
それは「80%」達成ルールというのが「金融検査マニュアル」に記載してあるのです。

皆さんもご承知のとおり、「金融検査マニュアル」はH30年度末にて廃止する旨、金融庁から公表されています。

しかし、この考え方は「金融検査マニュアル」が廃止になっても、変わらない考え方だと思います。

70%だから「不合格」とかの意味ではなくて、計画値が「絵に描いたモチ」にならないためにも、数字の根拠はしっかりして欲しいとの意味が込められているのです。

つまり、計画値の50%も達成できなければ、「計画書の意味はない」と判断されてもしょうがないことも意味します。

▽計画値の作成根拠は「過去の実績値」の積み重ねしかない

先日、クライアントの取引銀行の担当者と話した時にも「本部を説得するためにも、将来の計画値の根拠を説明するには、過去の実績値からの説明が欲しい」との話が出ておりました。

具体的に言いますと 「売上」=「客数」×「客単価」の項目ごとに説明することです。

1.販売「台数」や「客数」の実績から、将来の台数や客数を設定する
2.将来的に「台数」や「客数」を増やすのであれば、どんな「施策」を行い、その「施策」の効果をどう考えるかを説明する。
3.「販売単価」「客単価」の上昇についても過去の実績値からの上澄みへの施策の説明がいる。
4.売上回復の具体的な根拠がなければ、「固定費削減策」を前面に出すこと

といった内容が銀行からの要望です。

4については、私は好ましいとは思いませんが、銀行が大好きなのは「固定費削減」です。
その理由は、皆さんもすぐに分かると思いますが、「効果」が具体的に出るからです。1~3については、あくまで将来の「仮説」になってしまうことから、なかなか納得しない感じです。

とはいえ、経営改善を行う上で、1~3の項目は避けて通れないものです。
銀行の為と言うよりも、自社を振り返るためにも、将来値の数字には納得感のある根拠を立てることが必要不可欠なのです。

皆さんの計画書は「根拠なき、右肩上がりの数値」になっていませんか?

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(株)スペースワン 代表取締役 金融税理士アドバイザー講座主催
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