月別アーカイブ: 2019年6月

VOL.49 オンライン融資がいよいよ動き出した(その3)

「オンライン融資始動!」の3回目になります。

今回は、オンライン融資を利用するにあたっての「メリット」「デメリット」を利用者側の観点からお話しします。

▽利用者側の最大のメリットは「手間がかからないこと」

オンライン融資の最大のメリットは一言でいうと「手間がかからない」に尽きます。

理由として
〇決算書をいちいちコピーして銀行に提出する手間がない
〇試算表や資金繰り表や事業計画書を作る手間がいらない
〇銀行員と面談して説明する手間がない
〇銀行の審査だと時間がかかる

などが挙げられます。

オンライン融資では全てサイト上で完結させる(さらにスマホで全部完結するタイプもある)ことから非対面で書類のやり取り(本人確認資料)やネット上でのやり取りで終わります。
時間としても最短で「即日」遅くても「2日後」には判定し、融資が入金されるシステムです。
銀行員と話すのがどうも苦手な経営者や、資金繰り表や事業計画書を作成することが自分でできない方には最適なツールとなります。

▽「無担保」「無保証人」はかなり魅力
さらなるメリットとしては、「無担保」「無保証人」であることです。
銀行で借り入れがまだ難しく、事業が赤字だとすれば、「担保」や「保証人」を求められるのは通常の話です。

しかし、「オンライン融資」では今手掛けている事業者は全て「無担保」「無保証人」をうたっております。

経営者の自宅を担保に入れたり、自ら保証人にならなくてよいのは、かなりのストレスを軽減させることになります。

▽利用者側のデメリットは「金利が高い」

一方デメリットとしてあげるのは「金利が高い」ことです。
ただし、全ての申し込みの方が金利が高くなるわけではありません。
審査のもとになるデータ次第で、銀行から借りるのと変わらない金利になる方もあれば、ノンバンク並みの金利になる方もあります。(イメージとしては2.8%~14.8%ぐらいの幅があります)
この金利を「単に高い!」と捉えるかどうかは利用者の価値観によると思いますが・・・

〇審査・融資着金までのスピードが速い
〇非対面でできる
〇「無担保」「無保証」である

この対価として考えれば、決して高いとは言えないと思います。

あとは融資期間や金額等にもよることになりますが、その話は次回の「利用上の注意点」にてお話をさせて頂きます。

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(株)スペースワン 代表取締役 金融税理士アドバイザー講座主催
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大和銀行(現りそな銀行)にて、都内を中心に主に法人融資の新規開拓業務を行う。その後、本店融資部・審査部門を歴任。2,000社以上の融資に携わる。これらの経験を活かし㈱スペースワンを創設。銀行融資のコンサルをはじめ、事業再生や経営改善のアドバイスも行っている。
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VOL.48 オンライン融資がいよいよ動き出した(その2)

前回からお話ししております「オンライン融資始動!」の2回目になります。

今回は、メガバンクを中心に過去行ってきた「ビジネスローン」との違いについてお話をします。

▽オンライン融資は「決算書依存型」の融資ではない

過去、メガバンクを中心に決算書のみで48時間以内に融資の可否や条件を回答する「スコアリング・ビジネスローン」融資を推進していました。

当時としては、審査時間が短いことから利用件数も多かったのですが、結果として多くの不良債権を生んでしまうことになりました。

その当時は私も現役の銀行員だったのですが、決算の粉飾や税務署受領印の偽造など数多くの悪意の債務者がいました。(現在では電子申告が主流ですので受領印の偽造は不要になりましたが)

前回も触れましたが、決算書には「ヒトの恣意」が働きます。
どうしても黒字にしたくて「在庫を増やしたり」「売上を増やしたり」などの感情が入ってしまうのです。
なぜなら、決算書は「決算日」時点での数字の表現しかできない弱点があるのです。

一方、「オンライン融資」では決算書のデータは参考までで、それよりも日々の「動き」を見ることになります。

たとえば

〇本日売り上げが発生したものが、何日後に回収されているか?
〇売上は「架空計上」ではなく「正しい売上なのか? そして「売掛金残高」 はきちんと動いているか
〇仕入を行った場合にA社への支払は〆後2か月後であれば、きちんと2か月後 に支払いができているか
〇家賃や税金は毎月決められた日に支払っているか?

など、これまで「ヒト」で判断していたことを「AI」が代用して審査することになります。

これまでの「スコアリング融資=決算書=静態的な数字で判断」していたものが「オンライン融資=数字のリアルな動き=動態的な数字」にて判断材料が変わったことになります。

▽決算書の粉飾は単なる自己満足どころか「マイナス評価」につながる

このような時代の流れになると、決算書の粉飾は意味をなさなくなってきます。
決算を粉飾したくなる経営者の気持ちは「赤字だと融資が受けられない」この1点にあるはずです。

しかし、今後、金融機関がオンライン融資のシステムと連携をすることになるはずですから、いくら赤字を隠したとしても、金融機関には意味をなさないどころか、「マイナス評価」になるのです。

逆に「赤字」だったとしても、きちんとキャッシュフローが回ることが立証されれば、融資の可能性が広がるかもしれません。

経営者や会計事務所もこれまでの決算書に対する考え方を変える大きな転機になると思います。

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━

4月11日に経営サポート倶楽部の2年目をスタートしました!
2年目になりまして新しい会員の先生方も増えてきまして、セミナーのみならず懇親会がひとつの楽しみになってきています(笑)。
本倶楽部の発起人の先生から「今年は地方に進出しましょう!」との心強いお言葉を頂きました。
今回お話しした「経営者保証ガイドライン攻略法」についても是非、地方の経営者や会計事務所の方に聞いてほしいと思っています。
東京以外で活躍されている税理士の先生方! 是非、お声がけください。
なかなか地方では聞けない銀行融資のネタが沢山ありますので、私を有効にお使いください!

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大和銀行(現りそな銀行)にて、都内を中心に主に法人融資の新規開拓業務を行う。その後、本店融資部・審査部門を歴任。2,000社以上の融資に携わる。これらの経験を活かし㈱スペースワンを創設。銀行融資のコンサルをはじめ、事業再生や経営改善のアドバイスも行っている。
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